インプラント補綴 電鋳加工の応用➁|山形市の歯医者|南館歯科クリニック・矯正歯科

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インプラント補綴 電鋳加工の応用➁

こんにちは。

南館歯科クリニックの院長の木村です。

 

前回ご紹介しました「インプラント補綴 電鋳加工の応用①」の続きです。

※前回の記事は、こちらをクリック!

 

模型上でガルバノクラウン(電鋳加工)の適合を確認し、問題なければ口腔内で試適を行っていきます。

模型での位置と、実際のお口の中での位置にズレがあれば、修正をしていくのですが、ここが大切です。狂ったまま進行してしまえば、最終的な適合や咬み合わせがズレてしまい、上部構造の破損やインプラントの脱離に繋がってしまいます。

慎重に確認を行う必要があります。

 


インプラントアバットメント(内冠)の試適


ガルバノクラウン(外冠)の試適

インプラントの位置や状態、ガルバノクラウンの適合にも問題ありませんでした。

 

歯が全く無い方の場合、総義歯(総入れ歯)の治療に準じた方法で、咬み合わせの垂直的・水平的位置をはじめにしっかりと決めておくことがとても大事です。

こういった治療ケースでは、顎位(上下の顎の位置)にズレがあると、違和感が強くなってしまいます。また骨があるからと自由にインプラントを埋入して進めていくと、今度は補綴の設計に無理が生じ、結果として見栄えや強度、装着感、発音や衛生面など多岐にわたる問題が発生してきますので注意が必要です。(勿論みなさんが通われているクリニックの先生方は、そのことを十分に承知していると思いますので、安心して聞いてみてください。)

 

顎位がズレた状態で、補綴物をインプラントで無理やり固定しているケースを目にすることがありますが(これは、インプラントが絶対的固定源なので、多少ズレていても固定できてしまうためであると思います。)、やはり「上手く咬めない」「顎がガクガクする」「どこで咬んでいいのかわからない」「痛い」「何となく変な感じがする」などの訴えがあったり、早期にインプラントや補綴物が壊れてしまっているように思います。

勿論これだけが原因ではないですが、少なくとも正しい治療計画のもと、医学的に正しい位置で咬合できるようにしていかないと、後々大きなトラブルを起こしてしまうので、気を付けなければなりません。

インプラント治療であっても、総義歯治療と同じように、基本となる知識や技術がとても大切であると思っています。 

 

上部構造に加わる捻じれなどの力に抵抗するための、補強メタルフレームを試適しています。これも問題無くきっちりと適合しています。

インプラントの位置の記録にもズレがなく、ここでの大きな修正はありませんでしたので、一安心です。

このあと大切な作業のひとつであるガルバノクラウンとメタルフレームの接着を行っていきます。

これもまた緊張する作業で、ここでズレてしまうと、やり直しがきかないので、もう一度作り直しとなってしまいます。

 

無事、口腔内でガルバノクラウンとメタルフレームを正確に接着することができました。

このあと、このフレームをシリコン印象材(正確に型を採るための材料)を使って、取り込み印象という方法で記録を採っていきます。

続きは次回お話しします。