「自費の材料」で安心してる人の後悔|山形市の歯医者|南館歯科クリニック・矯正歯科

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「自費の材料」で安心してる人の後悔

こんにちは!歯科衛生士の山崎です。

今回は、歯科治療の自費と保険の話をご紹介します。
特に、材料で自費治療を選ぼうと思っている方にお伝えしたい内容です。

結論は、
「自費治療とは、材料、知恵、技術、環境、努力があって初めて成り立っている」ということです。

 

「自費だと、ジルコニア、オールセラミック、ゴールド等の保険では使用できない、劣化しにくい材料を使うことが出来ます」

この手の説明を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

動画の方も、自費の詰め物が入っていますが、歯の中が真っ黒に虫歯になっています。
【実際の映像:https://youtu.be/68tXQOaV6V0

外側に黒いところは無いのにいったいどこから虫歯になったのでしょう?

私は、材料だけで自費を選ぶ事に考えさせられました。

日本では保険制度が整っており、誰でも医療を受けられる一方で、説明する歯科衛生士の知識の差と患者さん自身の知識の差によって後悔する人もたくさんいます。

この記事では、後悔のない治療を受けられるように、ポイントを紹介していきます。

 
<材料だけが良くても、長持ちするとは限らない>

材料以外の要素が、すごく重要

理由1 口腔内が不衛生

虫歯を削る際、虫歯菌が入り込んでいる層まで歯を削り、感染していない新鮮な歯の層を出し、詰め物が入るまで、鮮度を維持する必要があります。

ラバーダムをかけるのは、唾液に混ざった細菌が新鮮な面に付着するのを防ぐ為ですが、

詰め物が完成するまでの期間は、仮の詰め物を使用する事になります。

この際、歯磨きがよく出来ていなかったり、歯周病が管理できていないような、不衛生な状態だと、折角のラバーダムも、精度の高い虫歯の除去も意味がなくなってしまいます。


理由2 虫歯の取り残し

虫歯菌は目では見えない程小さい上に、口の中は常に唾液が溢れて、狭くて暗い環境です。

削る量を最小限にし、虫歯も取り残さないようにするためには

菌を染める染色液を使用して、歯科マイクロスコープ(手術用拡大鏡)を使用して少しずつ削り進めていくしかありません。


理由3 歯の削り出しと型取り

土台となる歯と詰め物の境目(辺縁)がスムーズになるように、真っ直ぐ歯を削る必要があります。

型取りの際に変形が起こらないようにシリコン材で歯形をとることで、歯科技工士が初めて綺麗な詰め物を作る準備が整います。

境目(辺縁)の部分が複雑な形になる程、詰め物の精度が下がり、段差が生まれる原因となります。


理由4 接着する際の環境

詰め物を歯に接着する際も唾液の感染から守る必要があります。

日常生活で接着剤で物をくっつける時も、接着させる面同士の汚れを綺麗にして、しっかり乾燥させて行います。歯も同じです。

お手入れを怠っていると、細菌の他にも、出血が多く出るため、乾燥がうまく行えず、外れる原因になります。


理由5 つけた後の管理 プロフェッショナルメンテナンス

そもそも治療の原因となったのは、虫歯になったことです。

どんなに気をつけて治療を行なっても、完璧完全に元通りに戻すことはできません。

治療した歯の再発を防ぐことはもちろん、新たな虫歯を作らない方法を知ることが最も重要なことです。

しっかりと、原因、対処、自己管理のアフターケアをメンテナンスで管理しましょう。


<材料の特性を最大に引き出すことで長持ちが実現する>

同じ材料でも、治療の手順は術者により異なります。

後悔のない治療を受けるためには、どういった内容で治療をして、
メンテナンスは誰が、どうするのかをしっかり知ることが大切です。