定期的にメインテナンスしていれば大丈夫?
こんにちは。南館歯科クリニックの歯科衛生士の山崎です。
「定期的にメインテナンスしていれば大丈夫」
世の中には、定期検診やメインテナンスへ通っていれば、虫歯や歯周病にならないと思っている方がいるかもしれません。
結論からいうと、
①病気がある状態での定期健診は意味がない。
②定期健診でのプロフェッショナルケアと、セルフケアでのブラッシングが両立しないと虫歯や歯周病は再発する。
③適切な処置と自宅でのケアを続ければ、健康な状態は維持できる。
今回ご紹介する歯周専門治療のケースは、50代女性の方です。
20年前から歯周病が進まないように、2ヶ月に1度他院で定期健診を受けていました。
4~5年前から歯が動いている事に気付いており、そのまま元の歯科医院で定期健診を続けて経過観察をしていたそうです。
<治療前>
残念ですが、骨が大きく無くなっている所が数か所ありました。
「まだ抜きたくない!」
実際に自分がこの方と同じ様な状況になったら、同じ事を想うと思います。
ただ、沼地に家が建たない様に、骨の無い所に歯は建ちません。
沼地をコンクリートに回復させる為には、専門的な処置と同様に「ブラッシング」が大きな役割を担います。
それでも重症化してしまった歯周病は、残念ながら将来的に抜歯のリスクが高く残ってしまいます。
<治療後>
「定期検診に行くことは、健康な状態を維持するためにとても重要な事です。」
定期健診では、バイオフィルムというブラシでは落とせない細菌を落としていきます。
また、ブラッシングは365日×3回行うので、とても重要な役割を担っています。
定期健診が終わったあと24時間後には病原菌は増殖し始めるので、それを毎日綺麗に落とすことが
健康な状態を維持するためには大切です。
ただ、病気が治っていない状態での定期検診はあまり意味がありません。
病気があるなら、まずは適切に治療をして健康な状態に回復してから定期検診を受ける必要があります。
皆さんのお口はどうでしょうか?