矯正治療で歯が抜けてしまった・・・。
それは避けたいですねー。
こんにちは。
南館歯科クリニックの歯科衛生士、佐藤です。
矯正治療を考えている皆さん!
歯周病がある状態で矯正を始めると、歯がきれいに並ぶどころか、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまうリスクがあるんです。
なんでそんなことが起こってしまうのか、3つの大きな理由(メカニズム)を見ていきましょう!!
1.骨を溶かす破壊活動が「急加速」してしまう
矯正治療は、歯に微弱な力をかけ、周囲の骨(歯槽骨)をあえて代謝(吸収と形成)させることで歯を動かします。
・歯周病がない場合:歯が動く側の骨が適切に溶け、進む方向に新しい骨が作られます。
・歯周病がある場合:歯周病による炎症がある状態で矯正の力を加えると、骨を溶かす細胞(破骨細胞)が異常に活性化してしまいます。その結果、歯が動くポロセスを通り越して、歯を支えている骨そのものがドミノ倒しのように急速に溶けて(吸収されて)しまいます。
2.歯茎の「下がり」や「ブラックトライアングル」が深刻化する
成人の矯正では、ただでさえ「ブラックトライアングル(歯と歯の間のすき間にできる三角形のすき間)」や、歯ぐきが下がる(歯肉退縮)リスクを考慮する必要あります。
炎症が残ったまま無理に歯を動かすと、歯を支えてる骨と一緒に歯茎も大きく下がってしまいます。結果として、歯並びは治っても「歯が長く見える」「根元がスカスカで見た目が老けて見える」「冷たいものが激しくしみる」といった審美的・機能的なトラブルを引き起こします。
3.動かいた歯が安定せず、すぐに後戻りする
矯正治療が終わった後は、動かした歯の周りに新しい骨がしっかり固まることで歯が安定します。
しかし、歯周病によって歯や歯根膜(歯と骨を繋ぐクッション)がダメージを受けていると、治療後に歯を支える土台がグラグラのままになってしまいます。そのため、装置を外した瞬間に歯が元の位置、あるいはそれ以上にガタガタな位置へと「後戻り」しやすくなります。
歯の矯正治療は、家を引っ越しさせるようなものです。
どんなに素敵できれいな家(歯)を建て直そうとしても、その下の地面が泥沼(歯周病で弱った骨)のように緩んでいたら、家ごと倒れてしまいますよね。まずは地面をコンクリートのように固める(歯周病を治す)ことから始めましょう。
大人の矯正治療を成功させ、一生モノの綺麗な歯並びを手に入れるためには、先ず「炎症のない、健康な歯周組織という土台」を作ることが絶対条件となります。
頑張りましょう!
